事例収集の背景 事業コスト、工事コストの形成要因・形成プロセスの中で
地質(に係わる事業)リスク(地質条件そのものとその不確実性)が大きな影響力を持っています。この地質リスクを計量化しプロセスマネジメントを行うための手法の開発にあたっては、膨大な事例の分析が必要と思われますが、現在、我が国においては地質をリスクと関係付けて整理した事例データベースは存在しません。このため、事例を収集・記述するための様式を作成し、情報を共有できる環境を構築することが緊急の課題であると思われます。
事例の募集 事例収集・情報共有化のためのデータ様式の検討に当たっても、ある程度の事例の集積が必要です。このため、地質リスク学会では、「事例報告書の構成(案)」と「データ様式(案)」を提示し、これに沿って事例を収集することといたしました。
つきましては事例を公募いたしますので、当学会の活動にご理解を頂きご賛同頂けるようでしたら、下記応募要領をご覧の上、ご応募下さいますようお願いいたします。内容につきましては、添付「既往研究」を参照して頂けますが、詳しくは応募要領「7.お問い合わせ」までご連絡頂ければご説明いたします。
<応募要領>
1.事例の種類は以下の3タイプを考えています。
A型:地質リスクを回避した事例
B型:地質リスクが発現した事例
C型:発現した地質リスクを最小限に回避した事例
2.事例分析報告書の構成は以下のとおりです。
1章 事例の概要
対象とする工事の概要を説明しリスク事象を特定する。
2章 事例分析のシナリオ
リスクの発現あるいは回避に至るプロセス(因果関係)を把握し、リスクの原因、マネジメントの効果など分析のシナリオを設定する。
3章 データ収集分析
想定したシナリオ通りにデータが集まったか、その結果想定したシナリオは実証できたかを整理する。
4章 マネジメントの効果
マネジメントの有無によるリスク低減効果の考え方を示し計量的に算出する。
5章 データ様式の提案
以上の結果をデータ様式原案に記入し、マネジメント効果を計量するために必要なデータ項目、データ記入上の留意事項、様式統一化への課題などを提案する。
3.マネジメント効果の計量方法
A型:マネジメント効果=(1)当初工事費-(3)変更後工事費-(2)リスク対応費用
B型:マネジメント効果=((1)当初工事費用+(2)追加工事費用)
-((3)理想的な対応を行う費用(想定)+(4)その上での工事費用(想定))
C型:マネジメントの効果=(4)回避しなかった場合の工事費用
-((1)当初工事費用+(2)追加工事費用+(3)リスク対応費用)
4.データ様式(案)
データ記入様式は、こちら(
format.doc)からダウンロードして頂けます。
5.参考資料
既往研究実績およびデータ様式記入例を「既往研究」に掲載しています。
こちら(
previous.pdf)からダウンロードして頂けます。
6.応募方法
事例の原稿(報告書+データ様式)一式をe-mailにて以下宛にご送付願います。
e-mail : office[a]georisk.jp
([a]を@に読みかえてください)7.ご相談窓口
地質リスク学会事務局 〒101-0047東京都千代田区内神田1-5-13内神田TKビル3階(301)
e-mail : office[a]georisk.jp
([a]を@に読みかえてください) あるいは、
(一社)全国地質調査業協会連合会 〒101-0047東京都千代田区内神田1-5-13内神田TKビル3階(302)
電話:03-3518-8873
e-mail:ike[a]zenchiren.or.jp
([a]を@に読みかえてください)8.その他
(1)事前のご相談について
報告書の取りまとめ方法等でアドバイスが必要な場合には、担当の委員会メンバーが個別に対応いたしますので、まずはご遠慮なく前項のご相談窓口にご相談下さい。
(2)ご応募いただいた事例について
担当委員会で内容を確認させていただいた上で、本ホームページ上に公開させていただきます。